紫陽花

浅草三社祭、地元神社の例大祭も終わり.....新緑眩しく風薫る爽やかな5月ももう残すところ僅か…… 梅雨の季節を迎えようとしています。

こんにちは。
土曜日・フラワー/ホーム担当、大場です。
 
梅雨の季節、雨に似合う花と言えば紫陽花ですよね。
銀座教会前の外堀通り沿いにも白、紫の紫陽花が、今年はもう咲き誇っていますね。

白、青、紫、ピンク……涼しげで可憐な紫陽花、色も形も様々ですが、原産国は「日本」って知っていました?

今日は紫陽花の魅力についてちょっと調べてみました。
大きく分けると、2種類
額紫陽花(額咲きの紫陽花)
 
額縁のように周りにだけ咲くガクアジサイ。
 日本に自生する原種の紫陽花。
 一重咲きのシンプルで涼しげな花ですよね。
紫陽花(手毬咲き、ホンアジサイ)
 小さな花がたくさん集まって、コロンとまあるい形。レッスンでもよく使いますね。
 でも、これ、「ガクアジサイ」の品種改良版。
この、花びらのように見える部分、実は「ガク」です。「装飾花」と呼ばれます。
本当の花は装飾花をかき分けると根本にある粒のようなもの。「真花」と呼ばれます。
それから、よーく見ると4枚の装飾花の真ん中にも小さな花がありますが、この部分は開花しないものもあり、雌しべも退化しているので実を結ぶことはないらしい。
なので、アジサイは挿し木で増やしていくんですね。

興味のあるかたは、じっくり見てみて下さいね。
紫陽花の名前の由来
語源は様々。諸説あり。

万葉集では「味狭藍」「安治佐為」、平安時代の辞典『和名類聚抄』では「阿豆佐為」と書かれていたとか。

最有力候補は、「藍色が集まったもの」を意味する「集真藍(あづさい」が訛った事から。

そのほか、”評価”を意味する「味」+花の色を指す「狭藍」(谷川士清説)
「厚咲き」が転じたもの(貝原益軒説)

また、日本では「紫陽花」の漢字で表記されますが、中国では全く別花。
唐代の詩人・白居易(映画「空海」をご覧になった方は聞き覚えが・・・楊貴妃と玄宗皇帝を書き綴った”長恨歌”の作者ですね)が、ライラックに付けた名前で、平安時代の学者・源順が誤ってこの漢字をつけてしまったとか!?

アジサイの名前の由来の真相は如何に・・・未だ解明されていないとか・・
アジサイの別名
アジサイの花の名前の由来も様々なら、呼び名もいろいろ。

「四片」(よひら)
  花便が4枚ある事から。 俳句に良く使われるとか。
 
「七変化」(しちへんげ)
  青、紫、赤、白、緑・・・様々な色を咲かせることから。
  アジサイの個体自身の持つ成分が土壌に含まれる酸性度、アルミニウムイオンに反応して様々な色合いとなるのです。同じ木でも昨年と今年、肥料の酸性度によって違う色合いに、なんてことも。

  佐賀や新潟では。七面鳥の皮膚の色が変わることに喩え、「七面鳥」と呼ぶところもあるそうです。

「八仙花」(はっせんか)
  七変化と同じようにさまざまな色合いの花を咲かせる事で八仙花と呼ばれています。

  花の色により花言葉も・・・
    白:「寛容」「ひたむきな愛情」
    青:「辛抱強い」「愛情」
    ピンク:「元気な女性」
  皆さんは何色がお好きですか?
 
手鞠花(てまりばな)
  紫陽花の花が手鞠の様に丸く集まった花の形から。
  「オオデマリ」という花とは全く別物ですよ。要注意!
 
オタクサ
  ドイツ人医師シーボルトが日本滞在中に愛人とした遊女「楠本滝」が名前が由来と。
  シーボルトは紫陽花をこよなく愛していて、自分の愛する人に見立てて、「オタクサンバナ」「オタクサ」と読んでいたそうです。
  その後、シーボルトは紫陽花を”ハイドランジア・オタクサ”という学名を付けたそうですが、現在ではこの学名は使用されていないとのこと。
 
・またぶりぐさ
  古典文学「言塵集」の中で登場する紫陽花が「またぶりぐさ」として使われている。

いろいろありますね。
西洋アジサイ
日本が原産国のアジサイは中国を経てヨーロッパに渡り、品種改良され、大正時代に逆輸入され、日本本来のアジサイと区別する為、「西洋アジサイ」とか学名に「ハイドランジア」などと呼ばれています。

小さな花びらがたくさん集まった「テマリブルー」やガクの縁がギザギザになった「ホワイトシュガー」などなど多種多様。みなさんもレッスンで使ったことあると思います。

また、その時にご紹介しますね。
秋色アジサイ
「秋色アジサイ」、秋の頃シックな色合いになったアジサイのことで、「秋色アジサイ」という品種があるわけではありません。
これもまた、レッスンの時に。
最後に・・・
紫陽花、楽しんでいただけたでしょうか?

紫陽花の花言葉は「移り気」「浮気」などを思い浮かべる人も多いと思いますが、小さな花がたくさん集まっていることから、最近では「家族団欒」という花言葉が広まりつつあるとか。。。

そろそろ梅雨の季節、家の中で過ごすことも多いかと。雨の似合う紫陽花を飾り、そう、6月16日は嘉祥の日=和菓子の日、和菓子とお茶のアフタヌーンティーで、文字通り家族団欒を楽しんではいかがでしょう。

では、またお教室で。